日本の外交って・・・何?

どこかのブログで日本の働きかけで実現した、国連の「謝意決議」を外交成果だと言っていた。


でも、私にはどうしてもそうは思えない。


諸外国の思惑を日本政府の働きかけで日本政府に有利な形に導いたと言う意味で成果なのだとしたいのかもしれないが、その日本政府の「目的」が日本人個々の思惑を日本政府に有利な形に導くことにあるとするならば、これは内政に外交機関を利用しただけのことだ。


もし、自らの正しさを信じるのなら日本人個々に直接訴えるのが筋である。
もし、それでも日本人個々の思惑が変わらぬのであるならばそれこそが日本の思惑であり日本政府はそれこそを尊重するというスタンスが民主主義なのではあるまいか?


現在の国際社会でその国の政府そのものが「民主主義的な手続きを信頼していない」ことを国の内外に喧伝することが果たしてメリットや信頼になるのだろうか?


そこにある日本人個々の集約としての「日本の思惑」に沿った働きかけをした結果として、諸外国がそれに対して同意もしくは妥協する結果となったとき、それが外交の成果なのではなかろうか。



以前、日本の安保理常任理事国入りが話題になったことがある。
ODAを提供している国々に働きかけたりしていたが一向に効き目は無かった。
ある意味で、常任理事国入りは多くの日本人にとっても望んでいたことかもしれない。
その働きかけがもし有効であったならば、それは外交成果といっていいのかもしれない。
しかし、今回のような「働きかけ」のように、内政のために国連を利用するやり方が常任理事国入りを目指す国としての資質としてみたとき、どのような評価がされるのだろうか。
けして望ましいとは思えない。


国益を持ち出して国を論じるならば、そこら辺に生じる損失は勘定したほうがいいのではなかろうか?