統計的に評価すること

今回の原発事故に関して、命を落とされた方の犠牲者数を基にして原発は安全だという議論を展開されている方が結構いるように思う。 数字によって事態を評価するのは基本ではあるけど、そもそも犠牲者数が事の重大さを代表する指標なのだろうか・・・とも思う…

どうしたらいいんだろう

近くの海沿いに退避用の鉄塔の高台を見たことがある。 高さは10mかそこいらだったかな。 鉄骨造りの塔の上部が平坦になっていて人がそこに避難できるようになっている。 今回の圧倒的な津波の映像を見ながらその退避用の鉄塔のことをずっと考えていた。 高さ…

実際に起こったということ

起こってしまった今は巨大津波も原発の電源バックアップも使用済み核燃料の屋内保管プールも既に「想定内の事実」となっている。 だから、現在以降行われる原発事故に関する議論や対策は「想定内」のものとなる。 しかし、これが起こる前、(一部の人たちは…

退避勧告

さっき、文化放送を聞いていたら、評論家の方が、外国は日本在留の自国民に対し80km圏内から退避勧告を出したのに対して政府は依然として30km圏内にとどまっている事への矛盾を指摘していた。 「どちらが正しいのか」というのだが その方の主旨は政府の情報…

勇敢な人たちへ

東電や関連会社の作業員の方、自衛隊の自衛官の方、消防庁の隊員の方 命の危険を掛けてくれているすべての関係者の方 一人の人間として、皆さんの献身的な行動に感謝する気持ちを抑えることはできない。 それを警戒する人も多いが、私はそれを抑えたいとは思…

雑多メモ

絶対安全は無い (だからと言って「絶対安全」は「より安全」を維持するのに有用なことには変わりない) 科学者や技術者ならだれでも知っている。 そうでない人も知っている。 でも、多くの人が、それが今、ここで、こんな形で起こるとは思わない。 万が一を…

計画停電

需要は危機意識の度合いによって変わってくるーーー流動的 この我々自身の流動性のために、判断は非常に困難なると想像できる。 事態が混乱しているのだから、情報もやはり混乱せざろう得ないだろう。 生命にかかわることもあるので、できるだけ通電させよう…

自浄作用

事実はどうかわからないけれども、私は今の日本に閉塞感を感じる。 つまり、自らのシステムを修正するために自浄作用が働いてほしいときにそれが機能しない閉塞感といったらいいだろうか。 多くの誰もが「良くはない」と自覚しながらも、その「良くない」システ…

強制送還

フィリピン人のご一家の件は結局、家族を引き離すことになってしまったようだ。 これも村上春樹さんの言う「壁と卵」の一つなんだろうなと思う。 システム・概念・正論・一般化・抽象 そして国家や法律もその壁の一つだろう。 もともと「人」のための秩序で…

科学について少し

科学を考えようとすると、科学に対する一口にはいえないちょっと複雑な思いがある。 科学には夢があると思うし、科学には可能性があるとも思う。 知ることの喜び、思いがけない驚きもあればコントロールすることの快感もある。 その一方で何か急き立てられ、…

偶然_過去と今

「偶然」というものは昔も今と変わらず人の前に立ちはだかっていたのだと思う。 具体的な「偶然が見出される対象」はその時代により違うのだと思うけれど、そこに常に偶然を見出していたことは変わらないように思える。 今は規則的に現れていると認識さえて…

偶然_科学

頭でっかちである私が決定論的な思考傾向にあったとき、不確定性原理という概念を知り、何かすくわれたような気がした。 科学自身が未来を一意に決定できないことを証明したからだ。 つまり、私自身の明日はなんら決定しておらず、私の個性は偶然により裏付…

偶然_主観と客観

「偶然」というのは、予見できない,決定していないことにおいて主観に「意思」を開放してくれ、その「意思」によって行われた行為を人為的であるとすることはできると思える。 もし「必然」(決定論的)ならば、「意思」の居所は無い。 ことによると、この「意思…

偶然_可能性

人は現在を体系付けているけど、やはりそれは多くの「偶然」の結果なのだと思う。 人が宇宙から何か変化や違いを知覚する仕方(採用された手段)にも「偶然」はあるだろうし 何かを属性分けする仕方にも「偶然」はあるだろうし 何かを定量化する仕方にも「偶…

偶然_公理主義

まったくもって門外漢だけど、数学の公理主義というのは素人から見てもやはりおもしろそうだ。 専門的に数学を学ばない私のような者にとっては、「1(数)」は一個のことであったり、量の単位だったりなにかしら目に見え、「ある」(存在する)物として認識…

偶然

少し前に「偶然」について考える機会があったので、偶然について私自身はどう考えているのだろうと思い、頭に浮かぶままいくつか書き出してみようと思う。

あるがままに

私自身が「あるがままに」に直面したとき 「あるがまま」の「ある」とは一体「いかようにあるのか?」と疑問に思い それを問えば 「分からない。」 とか、 「たぶん〜だろう」 とか 場合によっては 「〜である」 なんて答え方になるのかもしれない。 そして…

精神力とか

(マクロ的)環境というものは常に変化はするけれど、それがマクロであるがゆえに一朝一夕には変えられない。 その環境というのは、たとえば「法」であったり「ルール」であったり「慣習」であったり、あるいは「惰性」だったりするかもしれない。 その環境…

停戦合意

イスラエルとハマスの間で、何とか停戦合意に至りそうだとのことでとりあえずは良かった。 しかし、中東の火種、パレスチナ情勢は変わらない。 いや、次の対立に向け、むしろ新たな怨嗟のエネルギーを蓄えたようにも思える。 イスラエルの人々にとって「苦難…

ブレとか一貫性とか

補正予算で給付金の問題が焦点になっているが、麻生総理は一貫してこの2兆円の給付金を頑固に主張している。 このような表現をすれば何やら立派に聞こえるけども、一体何に対して一貫性を保とうとしているのだろう。 野党が2兆円の給付金を切り離せば、法…

誰も望まない望ましさ

雰囲気というのは変わるものだなぁとつくずく思う。 アメリカ主導の経済至上主義といったらいいか、アメリカ式グローバル市場経済といったらいいか、新自由主義というか・・・いずれにしても、さまざまに表現されていたこれまでのシステムが金融危機を境に変…

思いの吹き溜まり

今日は少し禁断の果実に少しだけ触れようと思う。(怖ぁー) 科学を論理的に批判することなど私には到底できない。(科学者じゃないからといのももちろんあるけど) もし、それが本当に科学ならば因は必ず果をもたらすだろうと思っている。 それが人の社会に…

畏れ

前回見逃したNHKの裁判員制度の模擬裁判を今日見ることができた。 重い。 「死刑制度」が存続する中で重罪の判決にかかわることのなんと重いことか・・・ そして、重いと感じることは、同時に死刑制度を持つ国に生まれ、その制度を国民の総意として維持して…

ミクロマクロ_その5

ここでいうミクロは「私」[private] マクロは「公」[public]に関係するのだろうけれども、それは関係性であって、具体的に公とは何かとか私とはなにかという問いとは距離を置いた所にある様に思う。 会社で会社全体の利益に利することを公、反することを「私…

ミクロマクロ_その4

でも、時として、この関係は人の望ましさを「疎外」する共犯者のようにふるまう。 多くの人が望ましいと思っているにもかかわらず、その同じ多くの人によって積極的にその望ましさを、そして自らを、そこから疎遠なものにして、結果的にだれにとっても望まし…

ミクロマクロ_その3

より身近な何か(誰か)に、より肩入れすること。 どんな立場になっても、どんな境遇にあっても肩入れすること。 理屈ではなく肩入れすること。(特別な関心を向けること) 必ずしも、批判をしないとか、感情的な怒りを向けないとかそういうことではなく、肩…

ミクロマクロ_その2

ミクロとマクロといっても、必ずしも各分野の専門家のように厳格な定義があるわけではなく、「より」小さい・大きい、「より」狭い・広い、「より」身近・疎遠といった概念を考えるときに便利だから使うだけで、必ずしも「個人がミクロで社会がマクロ」とか…

ミクロマクロ_その1

最近よくミクロ的なものとマクロ的なもののことを考える。 それは日常の中で、ニュースの中でいろいろな出来事が起こり、そのことについて考えると私自身の中で整合性の取れない部分が出てくるからだ。 それはある時は「情と理」として現れたり、「内部と外…

それでも抵抗するよ

ひどい事件だよ。 涙が出たよ。 復讐の対象としての「社会」なんてあるのか? 恨みを晴らすべき対象としての「勝ち組」なんてあるのか? 貴方は「社会」に復讐もしていなければ、「勝ち組」に恨みを果たしてなどもいない。 殺害し、傷つけたのは「社会」でも…

家の外に出ると夜桜を小雨がぬらしていた。 その小雨を見上げて大きく息を継ぐ。 ほてった顔に小雨が心地良く優しい。 目にたまった涙をごまかしてくれる。 とうとう、逝ってしまった。 ありがとう、おふくろさん。