つまみ食い

美しい国へ」や「所信表明演説」をはじめ、さまざまな首相のコメントもそうなのだけど、多面的な側面を持つ事象に対してそれを言葉にするときに露骨に「本人にとって都合の良い側面」だけを、当たり前のように、それがその事象の全体であるかのように(しかも不自然なカメラ目線で←こりゃ関係ない)語ろうとする。


私はいつもそれを見て「つまみ食い」という言葉が頭をよぎる。


今日の故宮沢喜一氏の弔問後の談話でも
「国連平和維持活動(PKO)協力法を成立させ、平和構築に向けて日本も国際貢献していくという新たなスタートを切ることができたのも、宮沢氏のリーダーシップがあったからだ」
と「称えて」いたようだが、その選択の影にある「苦渋」の側面などまるで見ていないのだろうな。
宮沢氏の政治人生を「PKO法案成立のリーダーシップ」と抽象されて、当の宮沢氏は嬉しかったのであろうか?


故人の功績すらも「つまみ食い」しているように感じてしまうのは、単に私の首相に対する嫌悪感のなせる業か?